GIP

『チャレンジプロデューサー(経済産業省認定)』として実践型インターンシップ事業のコーディネートに加え、創業支援・新規事業立上を手掛ける

アントレプレナー&マネジメントハンドブック(札幌ビズカフェ®) 共著で出版



人口約7,000人の豪雪地域で地域の新たなビジネスを育てる


地域資源を活かした新たなビジネス創出と人材育成を目的に

「白い森ローカルビジネス創出塾」を開講

自治体名:山形県小国町 実施期間: 2019年~2024年

はじめに

山形県小国町では、地域資源を活かした新たな産業や雇用の創出を目指し、住民や移住者の挑戦を後押しする「白い森ローカルビジネス創出塾」を実施しています。本記事では、創出塾から生まれた事業や人材の成長を通じて、地域に新たな仕事を生み出し、持続可能な地域経済の基盤づくりにつながった取り組みをご紹介します。


背景

山形県小国町は、人口約7,000人、面積の約9割を森林が占める自然豊かな町です。人口減少や担い手不足が進む中、地域には眠っているアイデアや地域資源がある一方、それを事業として形にする機会や支援の仕組みが十分ではありませんでした。


課題

創出塾立ち上げ当時、小国町では次のような課題がありました

人口減少と後継者不足

地域産業を支える担い手の減少が進み、事業承継や人材確保が課題となっていました。

挑戦を支援する仕組みの不足

アイデアを持つ人材がいても、事業化までサポートする体制や相談機会が十分ではありませんでした。

地域資源を活かした事業創出

豊かな自然や文化などの地域資源はあるものの、それらを事業化し収益につなげる仕組みが不足していました。

① 取り組み内容

小国町では、地域で挑戦する人材の発掘から事業化までを一貫して支援する仕組みとして「白い森ローカルビジネス創出塾」を実施しました。創出塾では、アイデアの発掘だけでなく、事業化や販路開拓、ビジネスマッチングまで一貫して支援し、地域課題の解決につながるローカルビジネスの創出を目指しました。

② 立ち上げ

小国町と連携し、「白い森ローカルビジネス創出塾」を企画・設計しました。地域課題や地域資源を踏まえながら、起業・創業支援だけでなく、地域おこし協力隊や移住者の定着、新たな地域産業の創出につながるプログラムとして構築しました。


③ 受講者募集 ・アイデア発掘

地域住民や事業者を対象に募集を実施。説明会やヒアリングを通じて、「地域資源を活かしたい」「地域課題を解決したい」という想いを持つ参加者を発掘し、ビジネスアイデアの創出を支援しました。


④ ブラッシュアップ支援

メンターや専門家による個別相談を実施し、事業計画の策定、商品開発、資金調達、販路開拓など、事業化に向けた支援を行いました。また、新規参加者だけでなく過年度参加者に対しても継続的な伴走支援を実施。電話やオンラインツールを活用し、毎月1〜2回の個別相談を行うことで、事業の進捗や課題に応じたフォローアップを行いました。単発のセミナーではなく、事業化・自走化まで見据えたハンズオン支援を行ったことが、本事業の特徴です。

⑥ 成果・波及効果

創出塾は2019年のスタート以来、6期にわたり継続して実施されています。これまでに地域おこし協力隊や移住者、地域事業者など多様な挑戦者が参加し、新規事業の立ち上げや商品開発、事業承継などにつながる取り組みが生まれました。また、参加者同士や町内外事業者とのネットワーク形成が進み、新たな連携やプロジェクト創出にも発展しています。本事業を通じて、地域で挑戦する人材の発掘・育成から事業化支援までを一貫して行う仕組みが構築され、小国町における持続的な地域ビジネス創出の基盤づくりにつながっています。 


創出塾 卒業生のコメント

3期生 おぐにマルチワーク事業協同組合 吉田悠斗さん 

おぐにマルチワーク事業協同組合とは・・・

地域の複数事業者が連携し、人材を共同で雇用することで年間を通じた安定した働き方を実現する仕組みです。農業、観光、宿泊業など複数の仕事を組み合わせることで、地域内の人材不足解消と事業承継の促進につなげています。小国町における新たな地域人材循環モデルとして注目されています。

地域おこし協力隊から起業し町を支える存在に

地域おこし協力隊として活動していた当時は、事業づくりの知識も経験もなく、不安を抱えながらのスタートでした。創出塾で事業計画や目標設定、収益化の考え方を学び、地域で挑戦する仲間や支援者とのつながりを得たことで、自分たちの進むべき方向性が明確になりました。現在は、おぐにマルチワーク事業協同組合の運営を通じて、事業者(組合員)、職員(移住者)、住民(小国町民)が人間的な豊かさを追求できる町づくりに取り組んでいます。

創出塾の成果:参加者数 24名、新・商品、サービス数:11件、企業・開業:5件、経営支援:2件

小国町産業振興課 白い森ブランド戦略室 遠藤愛(2019年~2024年まで担当)

「白い森ローカルビジネス創出塾」は、地域資源を活かした小国ならではのチャレンジを応援する新たな取り組みでしたが、丁寧なハンズオン支援によりたくさんの商品化や起業につながりました。参加者同士の交流も生まれ、今後の地域活性化を担う人づくりのきっかけになったと感じています。


同様の課題をお持ちの自治体様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

TOP